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30分アニメに必要な制作費とは

アニメ制作には、様々な人が関わっていますよね。エンドロールなどを見るとそれがよく分かります。
ここで気になるのは、1本のアニメを作るのにどれだけの制作費がかかっているのかということ。
今回は、アニメ制作にかかる制作費についてお話ししていきます。

制作費は1,300万円が主流

地上波で放送される30分尺のテレビアニメの場合、1話分の制作費はおよそ1,300万円が主流のようです。
まだテレビがアナログ放送だった時代には500万円ほどでも制作が可能だったようですが、地デジ化によってハイビジョンでの制作が必要になり、制作費が跳ね上がったようです。現在は平均的に1,000〜3,000万円くらいの制作費になっています。
ではどのようなことに費用がかかっているのか、ある30分アニメにかかった制作費の各セクションごとの内訳を見ていきましょう。

アニメ制作費の内訳

監督:20万円
脚本:20万円
演出:50万円
絵コンテ:25万円
作画:210万円(原画:120万円、動画90万円)
背景:130万円
仕上げ:120万円
制作進行:100万円
撮影:100万円
編集:25万円
音響制作:150万円
設定:30万円
材料:50万円
プリント:50万円

計:1100万円

30分アニメ1本の制作に、100人以上の人が関わっていると言われています。
さらにその制作には3ヶ月前後もの期間を費やします。この制作費には人件費も含まれているため、かなり低く抑えていると言えます。

作品によって変動する制作費

一口にアニメと言っても、世の中には様々な種類のものがあります。
日常生活をほんわかと描いたようなアニメもあれば、バトルものでかなり激しいアクションを盛り込んだアニメもありますよね。
そういったジャンルの違いで制作費も大きく違ってきます。これは、動画枚数の違いによるところが大きいようです。
30分アニメ1話あたりの動画枚数は大体3000枚から5000枚で、これが動きの少ないアニメの場合は2000枚程度、逆にキャラクターがかなり激しく動き回るようなアニメの場合には10000枚ほどになる場合もあります。
1枚当たりの値段が135円から300円程度なので、1枚300円で10000枚があがった場合には動画だけで300万円になりますから、制作費のことを考えるとかなり痛いですね。

まとめ

地デジ化による制作費の高騰は、業界や制作陣にとってはかなりの痛手であったようです。
また現在の制作費でも、制作期間や制作に関わる人数を考えると十分だとは言えないのかもしれませんね。
しかし業界の制作事情が変わってきている以上、制作費の相場に関しても変わっていく可能性はあるでしょう。

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