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アニメ業界は動画配信サービスに救われる!?

最近、アニメ業界に関してまことしやかに囁かれていることがあります。
それは、動画配信サービスが日本のアニメ業界を救うということ。
動画配信サービスといえばNetflixやHuluなどがありますが、それがアニメ業界を救うというのは一体どういうことなのでしょうか。
アニメ業界の製作形態などの観点から順を追って見ていきましょう。

日本のアニメの製作形態

日本のアニメは一般的に、その多くが製作委員会方式という形態をとっています。これはその作品によって何かしらの利益を得る可能性のある関係企業が、業界に関係なく出資をしてアニメを製作するというもので、映画でも多くこの方式がとられています。
ここに参加する可能性がある関係企業は、原作が売れる可能性のある出版社や、グッズを販売する会社、サウンドトラックを作る音楽会社などさまざま。
アニメによって発生した利益は、出資した比率によって分配されることになります。
一見すると効率の良い方法に見えますが、これによって業界内に悪い流れが起こってくるようなんです。

製作委員会方式の欠点

製作委員会方式がとられている場合、制作費の予算というものは大抵、最も多く出資している”幹事”企業によって決められてしまうようなのです。
具体的には、幹事企業は自社の出資する金額とその比率を決める権利があります。例えばある会社が幹事となって、自社の出資額を1000万円と設定し、出資比率を50%に設定したとします。すると必然的に他者が出資できるのは残りの50%、つまり1000万円までと決められてしまい、予算が2000万円までということになってしまうのです。

動画配信サービスは製作委員会が必要ない

動画配信サービス会社が直接制作会社に発注した場合、製作委員会というものが必要ありません。
製作委員会が必要ない理由としては、動画配信サービスが必要としているのは契約者数のみであり、グッズ販売やDVD売り上げは全く関係がないという理由が挙げられます。
動画配信サービスが必要とするのは、動画コンテンツの質です。質の高い動画コンテンツを多く揃えることで、契約者を増やすことができるのです。
また、他者に著作権があるコンテンツの場合、視聴数に応じて動画配信サービスの運営会社から著作者に一定金額を支払う必要があります。それを踏まえるとできる限りオリジナルの質の高いコンテンツを揃えることが好ましいわけです。
制作会社に直接発注することによって、本来製作委員会に支払うはずのお金をアニメーターに回せるため、アニメーターもモチベーションの高い状態で仕事ができ、作品の質の高さが望めるのです。

まとめ

製作委員会というものは現場のアニメ制作者にとっては弊害となってしまう存在のようですね。
しかし動画配信サービスから直接受注することでリスクリターンが一致し、より都合の良い環境で仕事ができるはずです。
動画配信サービスの興隆は、アニメーターの労働条件を改善する大きな要因になりそうですね。

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